在宅勤務を始めたものの、部屋にあるのはローテーブルだけという人は少なくありません。ソファや床に座ったまま作業を続けていると、腰や肩に負担を感じやすくなります。
とはいえ、すぐにデスクと椅子を買い替えるのが難しい場合もあります。まずは今ある環境を工夫することから始めたいところです。
この記事では、在宅勤務でローテーブルしかない状況でも取り入れやすい姿勢の整え方や道具の使い方、デスク環境への切り替えの目安を紹介します。
- ローテーブル作業で負担がかかりやすい姿勢の特徴
- クッションや座椅子を使った姿勢の整え方
- デスクライザーやノートPCスタンドの活用方法
- デスクへの切り替えを検討したいタイミング
在宅勤務でローテーブルしかない時の対処法

骨盤が倒れやすい座り方の共通点
ローテーブルで作業するとき、床に直接座ったり足を伸ばして座ったりすると、骨盤が後ろに倒れやすくなります。骨盤が倒れると背中が丸まり、その姿勢を支えるために腰まわりの筋肉に負担がかかりやすくなります。
特に、ひざの位置が骨盤よりも高くなる座り方は要注意です。もも裏や体幹の筋肉が使われにくくなり、姿勢を保つ負担が腰に集中しやすくなるといわれています。
骨盤よりひざの位置が低くなるよう座面の高さを調整すると、姿勢が安定しやすくなります。座布団やクッションの重ね方で高さを変えられるため、まずは手元にあるもので試してみるとよいでしょう。
クッションで骨盤を立てる工夫
お尻の下に厚みのあるクッションを敷くと、骨盤が起き上がりやすくなり、背中が丸まりにくくなります。クッションの前方だけを少し高くする置き方も、骨盤を立てるきっかけになりやすい方法です。
腰の後ろに小さめのクッションを挟むと、腰のカーブを保ちやすくなります。市販の骨盤矯正クッションでなくても、バスタオルを丸めたもので代用できます。
ただし、クッションを使えば負担がすべてなくなるわけではありません。長時間同じ姿勢を続けないよう、こまめに座り直したり、立ち上がったりする習慣も合わせて取り入れたいところです。
座椅子を使った姿勢の整え方
床座りが続く場合は、背もたれ付きの座椅子を取り入れる方法もあります。背もたれがあることで、作業中に背中を預けられる時間が増え、腰への負担感が変わることがあります。
座椅子を選ぶときは、リクライニング角度が調整できるものや、座面にある程度の厚みがあるものが選ばれやすい傾向にあります。ローテーブルの高さとの相性も、座ってみてから判断したいポイントです。
肘掛けの有無も見落としやすい部分です。肘を軽く支えられる座椅子だと、キーボード操作時に肩がすくみにくくなり、長時間の作業でも肩まわりの力みを感じにくくなるという声もあります。
座椅子とあわせて、足を伸ばす休憩をこまめに挟むと、下半身の筋肉が動く機会が増えます。作業の合間に軽くストレッチを取り入れるのも、無理なく続けやすい工夫のひとつです。
デスクワーク中の腰の負担については、以下の記事でストレッチの取り入れ方を詳しく紹介しています。

デスクライザーで高さを調整する方法
ローテーブルの上にデスクライザーを置くと、画面や作業面の高さを底上げできます。座椅子と組み合わせれば、床に座ったままでも一般的なデスク作業に近い姿勢を作りやすくなります。
デスクライザーは高さや角度を調整できるタイプが多く、ノートパソコンとキーボードを分けて使う際の土台としても使いやすい道具です。価格帯は幅広いため、最新の価格や仕様はリンク先で確認することをおすすめします。
なお、数日たっても引かない腰の痛みや、片側だけに広がるしびれ、脚に走るような痛みがある場合は、デスク環境の工夫だけで様子を見ず、早めに医療機関へ相談することも検討してください。
在宅勤務でローテーブルしかない日のデスク環境術

ノートPCスタンドで目線を上げる工夫
ローテーブルにノートパソコンを直接置くと、画面の位置が低くなり、自然と首が前に傾きやすくなります。ノートPCスタンドで画面をやや高めに設置すると、目線を下げすぎずに作業しやすくなります。
画面を高くする分、キーボードの位置が遠くなる場合は、外付けキーボードを併用すると手元の作業がしやすくなります。ノートパソコン単体のときより、荷物は増えますが持ち運びしやすいコンパクトなタイプも選べます。
画面の上端が目線と同じか、やや下にくる高さに調整すると、首への負担感が変わりやすいといわれています。スタンドの高さは何段階か試しながら、自分に合う位置を探るとよいでしょう。
折りたたみデスクを併用する選択肢
ローテーブルの高さがどうしても合わない場合は、折りたたみデスクを併用する方法もあります。使わないときは畳んで収納できるため、部屋のスペースを圧迫しにくいのが特徴です。
座椅子や床用のチェアと組み合わせれば、椅子に座る一般的なデスクワークに近い姿勢に切り替えられます。賃貸で大きな家具を置きにくい場合にも選ばれやすい選択肢です。
折りたたみデスクの選び方や注意点は、以下の記事でくわしく紹介しています。

デスク周りを片付けやすくする収納術
ローテーブルで作業していると、ケーブルや資料が床に散らかりやすくなります。作業前後で片付ける手間を減らすには、卓上に置くだけの小さなトレーやケーブルボックスが役立ちます。
ローテーブルの下や横に収納ボックスを置いておくと、書類やノートパソコンをまとめて片付けやすくなります。作業が終わったらテーブルの上を空けておくと、食事や来客時にも切り替えやすい部屋になります。
充電ケーブルやマウスなど細かい小物は、専用のケースにひとまとめにしておくと探す手間が減ります。ワゴンやキャスター付きの収納棚を使えば、作業が終わったあとに部屋の隅へ寄せておくこともできます。
収納を工夫すると、限られたスペースでも仕事モードと生活モードの切り替えがしやすくなります。厚生労働省のテレワークガイドラインでも、自宅で作業する際の環境確認用チェックリストの活用が案内されています(参考: 厚生労働省「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」)。
長時間作業を避ける休憩の取り方
どれだけ道具を工夫しても、同じ姿勢を長時間続けること自体が負担につながりやすくなります。1時間に一度は立ち上がって、軽く歩いたり伸びをしたりする時間を作ることをおすすめします。
休憩のタイミングでキッチンに立つ、洗濯物を取り込むなど、家事を挟むのも自然に体を動かすきっかけになります。オンライン会議の合間など、区切りのよいタイミングを見つけて習慣化しやすくするとよいでしょう。
体を動かす習慣を続けても違和感が長引く場合は、無理をせず医療機関に相談することも選択肢に入れておくと安心です。
よくある質問
Q1. ローテーブルでの作業は体に良くないのか?
A1. ローテーブルそのものが悪いわけではありませんが、座り方によっては骨盤が倒れやすく、腰や肩への負担感が出やすくなります。クッションや座椅子で姿勢を整えることで、負担感が変わることがあります。
Q2. 座椅子とクッションどちらを優先すべきか?
A2. どちらも併用しやすい道具です。まずは手元にあるクッションで骨盤の角度を試し、姿勢が安定しにくいようであれば、背もたれ付きの座椅子を検討する順番がおすすめです。
Q3. デスクライザーはどこに置くと使いやすいか?
A3. ローテーブルの中央か、キーボードを置くスペースを確保しやすい位置に置くと使いやすくなります。座る位置とライザーの距離を近づけすぎないことも、姿勢を保ちやすくするポイントです。
Q4. 折りたたみデスクへの買い替えは必要か?
A4. 必須ではありません。クッションや座椅子、デスクライザーで負担感が落ち着く場合はローテーブルのままでも問題ありません。作業時間が長い人や違和感が続く人は、買い替えを検討する目安になります。
在宅勤務でローテーブルしかない人への結論
在宅勤務でローテーブルしかない場合でも、座り方や道具の工夫で負担感を軽くできる余地があります。ポイントを整理すると次のとおりです。
- 骨盤よりひざの位置が低くなる座り方を意識する
- クッションや座椅子で骨盤の角度を整える
- デスクライザーやノートPCスタンドで目線の高さを調整する
- 1時間に一度は立ち上がって体を動かす
- 違和感が続く場合は折りたたみデスクへの切り替えも検討する
すべてを一度に整える必要はありません。まずはクッションの位置を変える、休憩の回数を増やすなど、今日から始めやすいことから取り入れてみてください。少しずつ試しながら、自分の体に合う組み合わせを探していくとよいでしょう。
道具を工夫しても違和感が続くようであれば、無理をせず医療機関に相談することも忘れないようにしましょう。小さな環境の見直しを積み重ねることが、無理のない在宅勤務につながります。

