昇降デスクを導入したものの、モニターアームがきちんと取り付けられるか不安で足踏みしている人は少なくありません。天板の厚みやクランプの奥行き、昇降するたびにケーブルが引っかかるのではないかという心配もあるはずです。
固定式のデスクと違い、昇降デスクは天板が上下に動くという特性があるため、モニターアームとの組み合わせで見ておきたいポイントが少し異なります。取り付け前に確認しておけば、購入してから合わなかったという失敗は避けやすくなります。
この記事では、昇降デスクにモニターアームを付ける前に確認したい天板まわりのポイントと、昇降時に起きやすいトラブルへの備え方を順番に整理します。これから設置を検討している人の判断材料にしてください。
- 昇降デスクにモニターアームを付ける前に確認したい天板の厚みと耐荷重
- クランプ式とグロメット式の違いと選び方の目安
- 昇降時にケーブルが引っかからないようにする配線の工夫
- 取り付け後に確認しておきたい動作チェックのポイント
昇降デスクにモニターアームを付ける前の確認点

天板の厚みとクランプ対応幅を確認する
クランプ式のモニターアームは、天板を上下から挟み込んで固定する構造です。そのため、使いたい昇降デスクの天板の厚みが、アームのクランプが対応する範囲に収まっているかを最初に確認する必要があります。
製品ごとに対応できる天板の厚みの範囲は異なるため、購入前には必ずアーム側の商品ページで対応厚みを確認しておくことが欠かせません。天板が薄すぎても厚すぎても、クランプがうまく締まらないことがあります。
(参考: サンワサプライ「モニターアームが取り付けできるおすすめデスク」)
また、クランプを挟むには天板の奥に一定の奥行きも必要です。天板の縁に配線用のトレーや出っ張りが付いている昇降デスクでは、クランプが奥まで入らないケースもあるため、購入前に天板端の形状も見ておくと安心です。
クランプの奥行きが足りずに取り付けに苦労した場合の対処法は、以下の記事でも詳しく紹介しています。

天板の耐荷重とモニターアームの重さ
昇降デスクの天板は、上下に動く構造上、固定式のデスクよりも一点に集中する荷重に注意が必要とされています。モニターアームとモニター本体の重さが天板の一部分に集中してかかるため、天板の耐荷重には余裕を持たせておくのが無難です。
モニター一台でも、アーム本体とあわせるとそれなりの重さになります。二台目のモニターを追加する予定がある場合や、PC本体やスピーカーなど他の機材も同じ天板に載せる場合は、合計の重さが天板の耐荷重を超えないよう事前に確認しておきましょう。
天板の耐荷重に対してモニターアームの重さがどの程度の割合を占めるかを把握しておくと、後から機材を追加する際にも安心です。天板の材質によっては、荷重が集中する箇所がたわみやすいものもあるため、木製・スチール製など素材の特性も含めて選ぶとよいでしょう。
クランプ式とグロメット式の違いと選び方
モニターアームの固定方式には、天板を挟むクランプ式と、天板に穴をあけて固定するグロメット式があります。昇降デスクでは、天板に穴をあけると保証の対象外になる製品もあるため、まずはクランプ式で対応できないか検討するのが一般的です。
クランプ式は工具が少なく設置できる手軽さがある一方、天板の縁に固定具が出っ張るため、デスク下の足元スペースが狭くなることがあります。グロメット式は見た目がすっきりする反面、穴あけ後の位置変更がしにくいという特徴があります。
賃貸や借り物の昇降デスクを使っている場合は、原状回復の観点からもクランプ式を選んだほうがトラブルを避けやすくなります。迷ったときは、まず穴をあけずに済むクランプ式から検討するのが無難な選び方です。
天板が凹む・傷つくリスクへの対策
クランプ式は締め付けの力で天板を固定するため、素材によっては挟んだ部分が凹んだり、跡が残ったりすることがあります。特に木製の柔らかい天板や、化粧板が薄いタイプの天板は注意が必要です。
対策としては、クランプと天板の間に薄いゴムシートや保護材を挟む方法があります。締め付けすぎず、モニターがぐらつかない程度の力加減にとどめることも、天板を傷めないためのポイントです。
天板が割れるのではと不安に感じる人向けに、原因と対策をまとめた記事もあわせて参考にしてください。

昇降デスクとモニターアームの相性で見る注意

昇降時にケーブルが引っかからない配線
固定式のデスクと違い、昇降デスクは天板そのものが上下に動きます。モニターアームからPC本体や電源タップまで伸びるケーブルの長さや取り回しが合っていないと、天板を上げ下げするたびにケーブルが突っ張ったり、引っかかったりすることがあります。
対策としては、天板の昇降範囲に余裕を持たせた長さのケーブルを選び、天板下から床に向かう部分はケーブルスリーブやフレキシブルなケーブルホルダーでまとめておく方法があります。ケーブルは天板の昇降を妨げないよう、あらかじめ余裕を持たせて配線しておくことが大切です。
電源タップやハブを天板に固定する場合も、昇降デスクの脚に沿わせるタイプの配線トレーを使うと、上下運動に追従しやすくなります。
全可動域で干渉がないか動作確認する
モニターアームを取り付けたら、必ず昇降デスクを最も低い位置から最も高い位置まで実際に動かし、干渉が起きないか確認しておきましょう。座って作業する高さだけを試して終わりにすると、立ち姿勢に切り替えたときに初めて問題に気づくことがあります。
特に確認しておきたいのは、天板を最も低くしたときにアームのクランプ部分やケーブルが脚のフレームやモーター部分に当たらないかという点です。壁際に設置している場合は、天板を最大まで上げたときにモニターが壁や棚にぶつからないかもあわせて見ておきます。
設置後は一度だけでなく、日をあらためて何度か昇降させて異音や引っかかりがないか確かめると安心です。異常があれば、ケーブルの取り回しやアームの位置を微調整して様子を見ましょう。
天板下にモニターアームをマウントする方法
天板の上にクランプを取り付けるスペースを空けたくない場合、天板の下面にアームの土台を固定する方法もあります。デスク上がすっきりし、作業スペースを広く使えるのが大きな利点です。
ただし、天板の下面にネジで固定するタイプは、昇降デスクの配線ダクトやモーター配線と干渉しないか事前に確認が必要です。天板の裏側の構造は製品によって異なるため、取り付け位置を決める前に配線の通り道を把握しておくと失敗しにくくなります。
天板の下面にマウントする方法は、見た目をすっきりさせたい人には向いていますが、位置の調整や取り外しがクランプ式よりも手間がかかる点は理解しておきましょう。
昇降デスクに向くモニターアームの選び方
昇降デスクで使うモニターアームを選ぶときは、可動範囲が広く、座り姿勢と立ち姿勢の両方でモニター位置を合わせやすいタイプが扱いやすい傾向にあります。アームの上下可動域が狭いと、天板を高くしたときにモニターの高さが合わなくなることがあります。
また、ガススプリング式は軽い力でモニターの高さを調整できるため、立ち座りを頻繁に切り替える人には使いやすい方式です。昇降デスクとの相性を重視するなら、上下の可動範囲が広いアームを選ぶのが選び方の目安になります。
モニターアーム自体のメリット・デメリットを整理して比較したい場合は、以下の記事も参考にしてください。

よくある質問
Q1. クランプ式が天板に合わないときはどうすればいい?
A1. 天板の厚みや奥行きがクランプの対応範囲に収まらない場合は、天板下にネジで固定するタイプや、別売りの補強プレートを併用する方法があります。購入前に対応範囲を確認しておくと、こうした追加対応を避けやすくなります。
Q2. モニターアームをつけると天板の耐荷重はどれくらい必要?
A2. 必要な耐荷重はモニターの台数やアームの重さによって変わります。モニター以外にPCやスピーカーも同じ天板に載せる場合は、それぞれの重さを合計したうえで、余裕を持った耐荷重のデスクを選ぶと安心です。
Q3. 昇降デスクの昇降中にケーブルが引っかかったらどうする?
A3. まず動作を止めて、ケーブルがどこに引っかかっているかを確認しましょう。ケーブルの長さに余裕がない場合や、配線が固定されず垂れ下がっている場合が多いため、ケーブルホルダーで整理し直すと解消しやすくなります。
Q4. 電動昇降デスクの天板厚みはどのくらいが目安?
A4. 電動昇降デスクの天板厚みは製品によって幅があります。モニターアームと組み合わせる予定がある場合は、デスクとアーム双方の商品ページで対応範囲を確認し、両方の条件を満たす組み合わせを選ぶことが大切です。
昇降デスクとモニターアームを併用する際の要点
- 天板の厚みと奥行きがクランプの対応範囲に収まっているか事前に確認する
- モニターアームや周辺機材の合計重量に対して天板の耐荷重に余裕を持たせる
- 賃貸や原状回復が必要な環境ではクランプ式を優先して検討する
- 昇降時にケーブルが引っかからないよう、余裕を持った長さと配線ルートを用意する
- 設置後は天板を最低位置から最高位置まで動かし、干渉がないか確認する
昇降デスクとモニターアームは、組み合わせ方さえ押さえておけば無理なく両立できる設備です。天板の厚みや耐荷重、ケーブルの取り回しといった基本的な確認を一つずつ済ませておくことで、購入後に慌てて対策を追加する事態は避けやすくなります。
座り姿勢と立ち姿勢のどちらでも快適な画面位置を保てるようになれば、昇降デスクを導入した意味も大きくなります。まずは今使っている天板の厚みと奥行きを測るところから、確認を始めてみてください。
天板の対応範囲と耐荷重をあらかじめ確認しておくことが、昇降デスクとモニターアームを長く快適に使ううえでの一番の近道です。

