モニターアームを取り付けたのに、画面が微妙に斜めになっていて気になる。そんな経験はないでしょうか。
せっかくデスク周りをすっきりさせるために導入したのに、モニターが水平にならないとストレスを感じるものです。実はこの問題、多くの場合はネジの調整だけで解消できます。
この記事では、モニターアームが水平にならない原因を4つに整理し、自分で直せる具体的な調整手順を紹介します。
- モニターアームが水平にならない主な4つの原因
- チルトネジとガス圧の正しい調整手順
- 調整しても直らないときに確認すべきポイント
- 水平を長く保つための日常メンテナンス
モニターアームが水平にならない原因

チルトネジの緩みで画面が傾く仕組み
モニターアームにはチルト機構と呼ばれる上下角度の保持部分があります。ここがモニターの画面角度を水平に保つ役割を果たしています。
チルト部分は摩擦力でモニターの角度を保持する構造です。工場出荷時は緩めに設定されていることが多く、モニターの重みで自然に下を向いてしまうケースが少なくありません。
購入直後にモニターが傾く場合は、チルトネジが適切に締まっていないことが原因になりやすいです。設置したらまず、チルト部分のネジを確認してみてください。
使い続けるうちに振動や温度変化でネジが少しずつ緩むこともあります。「最初は水平だったのに、いつの間にか傾いていた」という場合は、ネジの緩みが進んだサインです。
ガススプリングの圧力ずれによる症状
ガススプリング式のモニターアームは、内部のガス圧でモニターの重さを支えています。このガス圧が適切でないと、アーム自体が上がりすぎたり下がりすぎたりします。
圧力が弱すぎるとアームが自重で下がり、モニターが使いたい位置より低くなります。逆に圧力が強すぎると、モニターを下に向けてもアームが跳ね返ってしまい、希望の角度で固定できません。
ガススプリングの圧力ずれは、モニターの高さだけでなく画面の傾きにも影響するため、水平にならない原因として見落とされやすいポイントです。
特に24〜27インチ程度の軽めのモニターでは、アーム側の想定重量に届かず圧力バランスが崩れやすい傾向があります。
モニターの重量と耐荷重が合っていない
モニターアームには対応する重量の範囲が決まっています。この範囲から外れたモニターを取り付けると、調整しても水平を保てない状態になりやすいです。
モニターが軽すぎる場合、アーム内部のバネやガスの反発力がモニターの重さに勝ってしまい、アームが上を向きやすくなります。重すぎる場合はその逆で、アームが支えきれずに下がってきます。
モニターアームを購入する段階で、自分のモニターの重量がアームの対応範囲に入っているかを確認することが大切です。
VESAアダプターや変換プレートを併用している場合は、その重量も合算して考える必要があります。アダプターだけで500g〜1kg程度あるものもあり、耐荷重ギリギリになっていることがあります。
ケーブルの取り回しで斜めに引かれるケース
意外と見落としがちなのが、ケーブルの引っ張りによる傾きです。HDMIケーブルやDisplayPortケーブルなど太めのケーブルが片側に引っ張られていると、アーム先端がじわじわと傾くことがあります。
特にモニター背面で複数のケーブルがまとまって同じ方向に引かれている場合、その力がモニターを一方向に傾ける作用になります。
ケーブルクリップやマジックテープで軽く束ねて、左右均等にテンションがかかるよう取り回すと傾きが解消されることがあります。
USBハブをモニター背面に取り付けている場合も同様です。重みが片側に偏ると、微妙な傾きの原因になります。
モニターアームが水平にならないときの対処法

モニターアームの基本的な選び方やメリット・デメリットについては、以下の記事で詳しく解説しています。

チルトネジを六角レンチで締め直す手順
チルト調整は多くのモニターアームで六角レンチ1本あれば実施できます。まずはモニターのVESAマウント部付近にあるチルト調整ネジを探してください。
ネジの場所はメーカーによって異なりますが、モニター取り付けプレートの裏側や側面にあることがほとんどです。付属の六角レンチを使い、時計回りに半回転ずつ締めていきます。
一気に回さず、半回転ごとにモニターの傾きを確認するのが失敗しないコツです。締めすぎるとチルトが硬くなりすぎて角度変更ができなくなります。
「手で軽く力を入れれば動くが、手を離すとその位置で止まる」くらいが適切なトルクの目安です。調整は3〜5分程度で完了することがほとんどです。
ガス圧の調整でアームの下がりを止める方法
ガススプリング式アームには、ガス圧を調整するためのネジが備わっています。多くのモデルではアームの関節部分やポール付近に調整穴があります。
モニターが下がってくる場合は、ガス圧調整ネジをプラス方向に回して圧力を高めます。逆にアームが跳ね上がる場合はマイナス方向に回して圧力を下げてください。(参考: アイ・オー・データ機器「ディスプレイの重みでアームが下がる場合の対処方法」)
ガス圧の調整も半回転ずつ行い、そのたびにモニターを希望の高さに持っていって手を離し、位置が保持されるかを確認してください。
調整のたびにモニターを一度上下に大きく動かして「慣らし」を入れると、ガスの圧力が馴染みやすくなります。初期設定では数回の上下動作が推奨されているモデルもあります。
VESAマウント部の増し締めと水平確認
チルトとガス圧を調整しても傾きが残る場合は、VESAマウントのネジ自体が緩んでいる可能性があります。モニター背面の4本のネジを均等に締め直してみてください。
締めるときは対角線の順番で少しずつ締めるのが基本です。1本だけ強く締めると歪みが生じ、モニターが斜めに取り付く原因になります。
水平の確認にはスマートフォンの水準器アプリが手軽で正確です。モニター上部のベゼルにスマートフォンを置いて0°を確認すれば、目視よりも信頼性の高いチェックができます。
iPhoneの「計測」アプリやAndroidの無料水準器アプリを使えば、追加の道具を用意する必要はありません。
調整しても直らないときの最終チェック
すべての調整を試しても水平にならない場合は、以下の項目を順番に確認してみてください。
まず、アームのクランプが机にしっかり固定されているかを確認します。クランプの締めが甘いとアーム全体が微妙に傾くことがあります。次に、ポールが垂直に立っているかも重要です。机の天板自体が水平でないと、ポールも傾いてしまいます。
それでも改善しない場合は、ガスの経年劣化やアーム本体の故障が考えられるため、メーカーサポートへの問い合わせを検討してください。
購入から日が浅ければ初期不良として交換対応してもらえることもあります。保証期間内かどうかをあらかじめ確認しておくと安心です。
よくある質問
付属の六角レンチをなくした場合は?
モニターアームの調整ネジには一般的な六角規格が使われています。ホームセンターや100円ショップで六角レンチセットを購入すれば代用できます。サイズが分からない場合は、複数サイズが入ったセットを選ぶと間違いがありません。
調整ネジが硬くて回せないときは?
長期間放置したネジは固着していることがあります。潤滑スプレーをごく少量吹き付けて数分置いてから回すとスムーズに動く場合があります。それでも動かない場合はネジ穴が損傷している可能性があるため、無理に回さずメーカーサポートに相談してください。
水平を確認する簡単な方法はある?
スマートフォンの水準器アプリが最も手軽です。iPhoneなら「計測」アプリの水準器機能、Androidなら無料の水準器アプリをインストールすれば、モニターのベゼルに置くだけで正確に確認できます。
ガスが抜けたアームは修理できる?
ガスの再充填は一般ユーザーには難しく、メーカーでもガス部品の個別修理を受け付けていないケースが多いです。保証期間内であれば交換対応が受けられることがあるため、まずはメーカーに問い合わせるのが現実的な対処法です。
モニターアームが水平にならない問題の解消手順
- チルトネジの緩みが画面の傾きに関係しやすい原因のひとつ
- ガススプリングの圧力が合っていないとアーム自体が上下する
- モニターの重量がアームの対応範囲に収まっているかを確認する
- ケーブルの引っ張りが微妙な傾きを引き起こすこともある
- 調整は半回転ずつ、こまめに確認しながら行う
- 水準器アプリでの確認が目視より正確
モニターアームが水平にならない問題は、チルトネジの緩みやガス圧のずれなど複数の原因が重なっていることもあります。どれか一つだけでなく、順番に確認していくと原因を特定しやすくなります。
調整作業に必要なのは六角レンチとスマートフォンの水準器アプリだけです。特別な工具や専門知識がなくても、自宅で対処できる内容がほとんどです。
月に一度はネジの増し締めとケーブルの取り回しを確認する習慣をつけると、水平が崩れるのを未然に防ぎやすくなります。

